《硫黄鉱物》









《黄色ガラス製吉祥模様鼻煙壺》
清朝





《黄色木綿地雲に牡丹尾長と 菊模様紅型衣装》、東京国立博物館蔵







































鈴木省三
《地面からの空IV》1997
























ライプ/Wolfgang Laib
《ライス・ミール(米の食事)》1998
ライプ展(2003,豊田市美術館)会場から















栗田宏一
《1000yellows》2004


































村岡三郎
《左側の壁−Sulphur(硫黄)》1992

「色の博物誌・―地の力&空(くう)の光」

2004年7月17日(土)から9月8日(水)
月曜休館 但し7月19日(祝・月)は開館、翌20日(火)は休館
10時から6時まで(入館は5時30分)

主催:目黒区美術館
助成:財団法人地域創造芸術文化振興基金
協賛:コダック株式会社
協力:株式会社日光園ラフォーレエンジニアリング株式会社

入館料:一般600(500)円、大高生・65歳以上400(300)円、中小生無料
()内は、20名以上の団体、心身障害者の方は半額

色の博物誌シリーズ

目黒区美術館では、色の文化を色材-色の素材・原料からとらえる「色の博物誌」と題した企画をシリーズとして開催してきました。
92年の「色の博物誌・青―永遠なる魅力」に始まり、94年「色の博物誌・赤―神秘の謎解き」、98年の「色の博物誌・白と黒―静かな光の余韻」、2001年「色の博物誌・緑―豊潤な影」と展開してきました。今回は基本色としては最後の黄色を取り上げ、本シリーズ最終回として開催します。

4つのパート

今回の構成では、鉱物の硫黄、黄土、植物の花粉など、私たちが生活を営む大地から生まれでた黄色い物質の力を第1のパート「地の力」とし、次に、天から降り注ぐ光としての黄色を第2のパート「空(くう)の光」として取り上げ、さらに第3のパート「黄色の意味と価値」では、中国で皇帝の色とされた黄色の意味性にも触れていきます。そして第4のパート「黄色の素材史」では、植物、鉱物、動物系の黄色の絵具や素材を提示していきます。 黄色は自然の中で、生命の輝きを感じさせる色としての力を持ち、大地から生まれる植物や鉱物の中に沢山の物質が存在します。その中で、表現者たちを引きつけてきた物質、“硫黄” “黄土”“花粉”は、それぞれが、独特の物質感と表現性のあるエネルギーを秘めた力を併せ持っているところに魅力があります。栗田宏一、村岡三郎、若林奮は、鉱物質の黄色い素材を作品に取り入れ、迫力ある作品を生み出してきました。ドイツの作家、ライプは、気の遠くなるような作業で黄色い花粉を集め、精神性の高い作品へと昇華させて提示しています。 さらに黄色は、天から降り注ぐ光を象徴する色でもあり、絵画表現の中で光を強く感じる黄色に時々出会うこともあります。このパート2では、黄色と光の意味性が強く現れている作家達伊庭靖子、片山雅史、鈴木省三、徳永雅之、吉田重信、各氏に出品をお願いしました。

また黄色は金色との関係が深く、高価で永遠の輝きを持つ金を表わすときに代用され、中国では、特に皇帝色として最も気高い色とされる時代もあり、建築や衣装の黄色にその意味を見ることができ、沖縄の琉球王朝に生まれた「紅型(びんがた)」にもその伝播しています。 黄色を表現するための古来の色材は、絵具や染色の原料にも多くあります。土・鉱物系の黄色としてはイエローオーカーとしての“黄土”、そして砒素が主成分の“石黄”と鉛から作る“密陀僧”。後者二つの黄色は、絵画では重要な黄色でしたが、毒性ゆえ現在は市販されていません。一方、透明色の黄色としては植物系の色材が多く、樹脂系の“ガンボージ”が染料や絵具として絵画にも幅広く使われ普及しており、染料系では、キハダ、エンジュ、ウコン、などがあり、身体を治癒する薬用の意味を持つ黄色として古くから染織や漢方に使用され、薬用効果のある色としての意味もありました。

本展では、“大地”から生まれたさまざまな黄色と、“天”から降り注ぐ光の象徴としての黄色が、人々の表現にどのように現れているかを紹介し、黄色の文化史をひもといてゆきます。同時開催の下記ワークショップでは黄色に関わる要素をとりあげ、この色の魅力にせまります。

 

展示

パート1.黄色の存在―地の力

栗田宏一(黄土)、村岡三郎(硫黄)、若林奮(硫黄)、ウォルフガング・ライプ(花粉)、
ニルス・ウド(植物)

パート2.黄色の存在―空(くう)の光

伊庭靖子、片山雅史、鈴木省三、徳永雅之、吉田重信、イングリッド・ヴェーバー

パート3.黄色の意味と価値

〔皇帝黄〕-乾隆ガラス,琉球紅型衣装・福木染め(琉球王朝),景徳鎮窯器,黄櫨染
〔まじない黄〕-栃木の黄鮒

パート4.黄色の素材史

〔鉱物系〕-黄土,密陀僧(鉛),石黄(砒素),硫黄,琥珀,胆礬,黄鉄鉱,金,自然金,砂金
〔植物・動物系〕-キハダ,梔子,ウコン,藤黄,福木,ズミ,エンジュ,鼈甲,蜜蝋

レクチャー

参加者募集中 事前の申し込みが必要です

A 光のタトゥー −街中にあふれる光の模様

川畑博哉(グラフィックデザイナー)
7/18(日)
午後3時-5時
対象・定員:高校生以上50人
参加費(入館料込):大学生以上1500円、高校生1000円
申し込み締め切り:7/4(日)必着

街の中にあふれる変化にとんだ光。建築めぐりで都市を独自の視点からみつめる川畑さんがとらえた光の映像の数々を、楽しいお話でつづります。時間、場所、気候によってさまざまに変化する街の光の見つけ方も披露していただきます。
主なお仕事:「建築マップ京都」(TOTO出版)、「東京を歩こう」(エクスナレッジ)

B 黄色の秘密−花と花粉の中に発見

田中肇(フラワーエコロジスト・花と昆虫の研究家)
7/31(土)
午後1時30分-3時30分
対象・定員:高校生以上40人
参加費(入館料込):大学生以上1500円、高校生1000円
申し込み締め切り:7/11(日)必着

花びらや花粉の色に黄色は多くみられます。そのうらには花と昆虫の、したたかで絶妙な相互関係がありました。花と昆虫の生態の研究で、日本における花の受粉システム研究の礎をきずいた田中先生に、写真とお話に外での観察もまじえ、自然の黄色、植物の黄色の不思議を語っていただきます。
主なお仕事:「花と昆虫、不思議なだましあい」(講談社)、「花の顔」(保育社)

C 「色の博物誌」をふりかえって

担当学芸員
8/6(金)
午後6時-8時
対象・定員:高校生以上30人
参加費(入館料込):大学生以上1500円、高校生1000円
申し込み締め切り:7/23(金)必着

1992年の「青」にはじまり、「赤」「白と黒」「緑」そして今回の「黄」でひとまず最終回となる「色の博物誌」シリーズをふりかえります。展覧会を通じて気づいたことなどを織り交ぜ、これまであまり語られてこなかった「色材文化」について資料をお見せしながら楽しくお話しいたします。



ワークショップ

参加者募集中事前の申し込みが必要です

D 目黒・土のパレット―黄土を探せ!

栗田宏一(美術家・出品作家)
8/1(日),22(日) 2日間
午前11時-午後5時
対象・定員:小学3年生以上大人まで20人
参加費:大学生以上3000円、高校生以下2000円
雑費材料費:1000円(予定)
申し込み締め切り:7/11(日)必着

日本国内、アジア、アフリカなどを旅して、栗田さんがjこれまでに集めた土は約一万種類(!)。赤、緑、ピンク、黄色、灰色、白など、土は驚くほど多彩な色をもっています。このコースでは、採集地での感動的な秘話や、こうした土を作品として表現する際のさまざまなエピソードに触れながら、土に対する意識を鋭敏にして、この目黒にどんな土があるのか、栗田さんと一緒に探し、"目黒・土のパレット" をつくります。

E 東西の名画をつらぬく“絵画”の魅力―絵の見方

鈴木省三(美術家・出品作家)
8/14(土),15(日),28(土),9/5(日) 4日間
午前11時-午後4時30分
オプション:9/3(金)午後6時から美術散策を予定
対象・定員:高校生以上20人
参加費:大学生以上3000円、高校生2000円
雑費・材料費:2000円(予定)
申し込み締め切り:7/30(金)必着

"絵画とは何か" という問題を正面から取りあげます。絵画鑑賞の歴史に今の社会の現実を重ね、私たち自身の「絵の見方」を点検してみます。
フェルメールの金、ゴッホの黄色、尾形光琳の金などに注目しながら、名画の構造や色に触れ、実際に紙に向かって描いてみます。真剣に絵と向き合いたい意欲がある人、ぜひご参加ください。

F 色彩の不思議−“光”を色鉛筆で描く

徳永雅之(美術家・出品作家)、高木佳代子(美術家)
8/21(土),27(金),29(日) 3日間
午前11時-午後4時30分 (27のみ午後5時-8時)
対象・定員:高校生以上30人
参加費:大学生以上3000円、高校生2000円
雑費・材料費:2000円(予定)
申し込み締め切り:7/30(金)必着

なじみがあるようでない画材、色鉛筆。色鉛筆を混色して、色の仕組みを理解しながら、積極的に光を意識して絵を描いてみます。色鉛筆の本格的な使い方に触れれば、ものを見る目も変わってくるはずです。徳永さんが続けてきた"光を描く"作品制作のお話もまじえ、目から、技から、色鉛筆を使いこなします。初心者の方もベテランの方もどちらも大歓迎。

こどものワークショップ

G <電撃雷獣伝説−黄色のイメージと力>

榎本寿紀(ワークショップ・エデュケーター)
7/29(木),30(金),8/3(火) 3日間
午前10時30分-午後4時30分
対象・定員:小学1年生-6年生 30人
参加費:2000円
雑費・材料費:500円(予定)
申し込み締め切り:7/11(日)必着

自然の黄色と人工の黄色、身の回りからさまざまな黄色を取りあげて、私たちと黄色の関わりを考えます。天から降り注ぐ光の黄色、大地から生まれる黄色、意味や価値をギャラリーツアーでさぐり、最後に黄色いイメージの象徴として、光を自由自在にあやつる力をもった雷神・龍神を力いっぱい描きます。

こどものワークショップ

H <魔法の光−ロウソクの部屋>

榎本寿紀(ワークショップ・エデュケーター)
8/24(火) 午前10時30分-午後4時30分
対象・定員:小学1年生-中学3年生10人
参加費:1000円
雑費・材料費:500円(予定)
申し込み締め切り:8/3(火)必着

日常生活では味わえない、静寂にみちた時間と空間を体験します。部屋の中で体験する真っ暗な闇からはじまり、ロウソクに火をともしじっとみる、ロウソクの道を歩くなど、闇と光の中で静かな時間を過ごします。人数限定の集中コース:-)

ファミリーワークショップ

I-1 <ぬって、きって、はって、黄色のコラージュ絵本>

進行:TVT(トイコレクションボランティア・チーム)
7/19(月・祝),25(日) 2日間
午後1時-4時
対象・定員:4歳以上、2人一組の家族16組
参加費:2000円(家族で)
雑費材料費:2000円(予定・家族で)
申し込み締め切り:7/9(金)必着

好評の家族のコース。今年はふたつのコースにボランティア・チーム企画班が挑戦します。
黄色い紙を絵の具を塗って自分でつくり、できた色紙を切ったりはったり(コラージュ)して小さな絵本をつくります。もちろんお話も考えます。みんなでつくるときっと楽しいはず。絵本「はらぺこあおむし」を読んで参考にします。

ファミリーワークショップ

I-2 [タマネギ・エンジュ] <黄色い羊のバウムクーヘン>

進行:TVT(トイコレクションボランティア・チーム)
8/7(土),8(日) 2日間
午後1時-4時
対象・定員:4歳以上、2人一組の家族16組
参加費:2000円(家族で)
雑費材料費:2000円(予定・家族で)
申し込み締め切り:7/9(金)必着

身近な素材、タマネギやエンジュをつかって、羊の毛をいろいろな黄色に染めてみます。黄色い羊がたくさんできたら、ふわふわのフェルトづくりにも挑戦。黄色いウールを何層もまけば丸いフェルトのかたまりができます。さて、バウムクーヘンは?どうするとできるのでしょう。食べ物ではありません!

サポートプラン

J <黄色のひみつ−絵具と染料>

9/4(土) 午前10時30分-午後4時30分
対象・定員:週休二日制が導入されている学校に通う小中学生15人
参加費:1000円
雑費・材料費:500円(予定)
申し込み締め切り:8/19(木)必着

学校がお休みの土曜日のプログラム。絵具のお話や簡単な染色実験、そしてギャラリーツアーなど盛りだくさんの一日です。黄色を中心に、色のイメージや力について考えます。学校の授業とはちがうプログラムで美術館を楽しんでください。



遊びの広場

* <オムレツ・カード>

来館者対象、事前の申し込み不要、いつでも参加できます
展示をみたあとは、あなただけの黄色い「オムレツ」をつくりませんか?まずは形を自分で決めて、赤・青・緑などカラフルな色模様で味付けすれば、ほら、できあがり。
日時:
7/17、21-24、28
8/4-6、11-13、18-20、 25-27、31
午後1時-5時(受付は4時30分まで)


 

申し込み方法

往復はがきに、
希望講座名、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号(昼間の連絡先も)、ファックス番号、e-mailアドレス、小中生は保護者名、学校名、学年を明記の上、締め切り日(コースごとに違います)必着でお送り下さい。はがきは必ず一人一枚1コースで。申し込み多数の場合は抽選になります。
〒153-0063 東京都目黒区目黒2−4−36
ワークショップ担当 宛
TEL.03-3714-1201


その他詳細は、美術館までお問い合わせください
メールでのお問い合わせはこちらから


お問い合わせ先

目黒区美術館
〒153-0063 東京都目黒区目黒2−4−36
TEL.03-3714-1201(代表)

降旗千賀子(学芸)、田中史子(事務)